WordPressを利用すれば企業サイトやECサイトなど、さまざまなタイプのサイトを作ることができます。なかには、WordPressでサイトを運営していて、新たにランディングページを作成したいと考えている人もいるでしょう。ランディングページには、1カラムでリンクが少ないなど一般的なページとは違った特徴があるため、作成する際には注意しなければならないポイントもあります。この記事ではランディングページの特徴や役割、WordPressを使ったランディングページの作成方法をわかりやすく紹介します。
目次
ランディングページとは?
ランディングページ(Landing Page)とは直訳すると着地するページという意味で、LP、ランペなどと呼ばれることもあります。ユーザーが最初にアクセスするページを指す場合もありますが、購入や申し込み、問い合わせなどのコンバージョンにつなげることに特化したページをランディングページというのが一般的です。インターネット上で売り上げを上げるためには、特定のユーザーに対してページを最適化する必要があります。
しかし、公式サイトのトップページは不特定多数のユーザーに対応しなければなりません。あらゆるユーザーに対応しようとすると、訴求点もぼやけてしまい、売り上げにつながりにくくなってしまいます。そこで、ターゲットを絞り込んだり、販売する商品を絞り込んだりした、ランディングページが必要になるのです。ターゲットや商品を絞り込めば、アピールすべき点も明確になり、高いコンバージョン率が期待できます。ページへ誘導する方法についても、オーガニック検索では公式サイトへ、広告でランディングページへ誘導するのが主流です。
ランディングページの特徴
ランディングページは、1ページのなかでユーザーの興味をひき、必要な情報を提供し、購買意欲を高めて購入や申し込みに導かなければなりません。そのため、一般的なページにはない、ランディングページならではの特徴があります。まず、他のページに移動するためのリンクがないことが、特徴として挙げられます。リンクを設置すれば、他のページに遷移するユーザーも増えて、サイト内の回遊率は上がるでしょう。しかし、コンバージョン獲得に特化したランディングページからは離れてしまうので、購入や申込みは期待できなくなってしまいます。
あえて、他のページへの出口をふさいで、コンバージョンにのみ誘導するのがランディングページです。縦長のレイアウトで、閲覧するのに縦スクロールが必要なのもランディングページの特徴です。コンバージョンにつなげるために必要な情報をすべて掲載しなければならないため、どうしても縦長のページになります。ランディングページの特徴としては、テキストよりもイメージ画像が多用されている点も挙げられます。購買意欲を高めるためには、ユーザーの感情を動かす必要があるでしょう。
そのためには、テキストを使って理詰めで説得するよりも、イメージ画像を使って訴えかけたほうが高い効果が期待できるのです。ユーザーに強くアピールするためには広告的要素も強くしなければならないため、デザインが派手になりがちなのもランディングページの特徴です。また、ランディングページの特徴として、ボタンサイズが大きい点も挙げられます。ランディングページの役割であるコンバージョンを強く促すためにも、購入ボタンや申込みボタンは目立つように大きくしなければならないのです。
ランディングページの役割
ランディングページの役割は、問い合わせや資料請求、注文などのコンバージョンを獲得することです。これらの役割を果たすのは、ランディングページに限ったことではありません。たとえば、トップページから資料請求ページに誘導して、そこで資料請求を促すこともできます。しかし、この方法ではコンバージョン獲得があまり期待できないのです。
思うどおりに資料請求ページに移動してもらえるとは限りませんし、他のページに移動することなくサイトを離脱してしまうユーザーも多いでしょう。そのため、最初からコンバージョン獲得に特化したランディングページに誘導したほうが、資料請求や注文などにつながりやすいのです。ユーザーが求める情報を1ページに集約し、ユーザーの意欲を高め、コンバージョンにつながるアクションを強く促すのがランディングページの役割です。
ランディングページが問い合わせを増やす理由
サイト内の通常のページには、他のページへのリンクが多数設置されています。たとえば、「お問い合わせはこちら」「資料請求はこちら」のように、コンバージョンにつながるページに誘導するのが一般的です。ユーザーは、たくさんあるリンクのなかから、求めている情報があると思われるリンクを探してクリックする必要があります。すぐに探している情報が見つかるとは限りませんし、ページを移動している間にサイトを離脱してしまうユーザーも多いでしょう。
これでは、問い合わせが増えることは期待できません。そこで、効果を発揮するのがランディングページです。ランディングページには必要な情報が1ページに網羅されており、他のページへのリンクもないので、ページを移動することができません。ユーザーからすると、申込みボタンをクリックするか、ページを離脱するか、2つの選択肢しかないことになります。そのため、問い合わせなどのコンバージョンを増やすことができるのです。
ランディングページ制作の現状
WordPressでサイトを運営している場合、2カラムや3カラムのページ構成になっているのが一般的でしょう。そのため、新たにランディングページを作るためには、他のページへのリンクをはずした1カラムにしなければなりません。また、イメージ画像を多用したレイアウト、テキストのサイズなど、ランディングページに最適なデザインにする必要があります。この作業をWordPress制作会社に依頼するのは簡単ですが、それなりのコストと時間がかかってしまうでしょう。
ランディングページについては、WordPress以外の方法を使って運用するという方法もあります。しかし、新たなサービスを契約しなければならないため別途料金が必要になりますし、何より管理が煩雑になるでしょう。WordPressのテーマを改造してランディングページを作る方法だと簡単そうに思えますが、ランディングページ用のデザインを一枚ずつ作り込まなければなりません。そのため、ランディングページを作成するためには、CSSやPHPなどを編集するコーディングのスキルが必要になります。
ランディングページのデメリット
注文や資料請求などのコンバージョン獲得に特化したランディングページですが、それ故にデメリットもあります。ランディングページのデメリットとしては、まず直帰率が高いことが挙げられます。ランディングページには他のページに移動するリンクがないので、ユーザーには申し込むか離脱するかの方法しかありません。そのため、どうしても離脱する割合が多くなってしまうのです。また、ランディングページは縦に長いため、途中で見るのに飽きてしまい、離脱するケースもあります。
作成するのに手間がかかるのもランディングページのデメリットです。コンバージョンを少しでも上げようとすると、コピーライティングなどの細かい部分までこだわらなければなりません。完成度の高いランディングページを作ろうとすると、どうしても手間や労力が必要になります。効果の高いランディングページにするためには、イメージ画像や全体のレイアウトなどのデザインも重要です。質の高いデザインにするために、制作コストが高くなるのもデメリットです。
スマートフォンユーザーの閲覧にも対応する場合には、レスポンシブデザインなどにする必要があるため制作費用も高くなりやすい傾向があります。ランディングページは訴求力を高めるためにイメージ画像を使用することが多く、テキストが少ないのが特徴です。Googleなどの検索エンジンは、ページ内のテキスト情報を読み込んで検索結果に反映させます。そのため、SEO面で弱くなってしまうのもランディングページのデメリットです。
【おすすめプラグイン】1.Elementor
WordPressでランディングページを作成するためのおすすめプラグインに「Elementor」があります。Elementorを使えば、CSSの知識がなくてもドラッグ&ドロップで直感的にランディングページを作ることが可能です。美しくデザインされた100ページ以上のテンプレートを利用することで、簡単にランディングページができあがります。商品説明やお客様の声、ユーザーのアクション促進など、目的別に設計された300以上のブロックを組み合わせるだけで、ランディングページのレイアウトが完成します。
また、ボックスシャドウや背景オーバーレイ、ホバー効果、ヘッドライン効果などのデザイン機能を搭載しているのもElementorの特徴です。デザイン力が不安な人でも、文字を書き換えたり、画像を差し替えたりするだけで、プロが作ったような完成度の高いページにすることができます。専用のツールセットを利用すればレスポンシブデザインにできるので、スマートフォンにも対応可能です。従来のサイトとランディングページを一括してWordPressで運営できるため、管理が楽になるというメリットも大きいでしょう。
【おすすめプラグイン】2.Dangan
「Dangan」もWordPressでランディングページを作成するためのおすすめプラグインです。Danganは、WordPressのページビルダー機能を使用してランディングページを作成します。商品販売ページやセミナーの募集ページ、メールアドレスのリストを集めるスクイーズページなど、さまざまな種類のランディングページを簡単に作ることができるのが特徴です。「見出し」「文章」「グリッド」「ボタン」「お客様の声」「登録フォーム」など、すでにデザインされた12種類以上のパーツが用意されており、これを組み合わせるだけでランディングページを作ることができます。
また、登録フォームは外部のメール配信システムと簡単に連携できるので、面倒な設定をせずにスクイーズページの作成が可能です。直感的に作業できるので、CSSなどWebに関する知識やスキルがなくても問題ありません。パーツは、それぞれに配色やレイアウトなどのスタイルが各種用意されているので、好みのデザインにすることができます。ランディングページに特化しているだけに、ポップアップやカウントダウンなどマーケティングに効果的な機能も充実しています。
ランディングページを効果的に利用する方法
より多くのコンバージョンを獲得するためには、ランディングページを効果的に利用することが重要です。そのためには、いくつか押さえておかなければならないポイントがあります。まず、コンバージョンを増やすためには、ランディングページへの流入数を増やさなければなりません。リスティング広告、FacebookやTwitterなどのSNSはもちろん、チラシやパンフレットにも二次元バーコードを印刷するなどの工夫をして、少しでもランディングページへのアクセスを増やすようにしましょう。
サイトの通常ページからランディングページへ誘導することも大切です。ランディングページには、どうしてもSEO的に弱い面があります。強力なSEO対策を施した通常ページからランディングページに誘導すれば、SEOの弱さをカバーできます。また、スマートフォンへの対応もコンバージョンを獲得するためには大切なポイントです。スマートフォンでホームページを閲覧するユーザーも増えており、サイトの内容や商品によっては、パソコンで閲覧するユーザーよりも多いということも珍しくありません。もし、スマートフォンで閲覧したユーザーが見にくい、読みにくいと感じたら、コンバージョンにつなげるのは難しいでしょう。
常にランディングページの閲覧状況をチェックし、必要な改善を施すこともコンバージョンを増やしていくためには重要です。そのために効果的なツールとして、ヒートマップがあります。ヒートマップを利用すれば、ランディングページ内のどの部分が多く見られているか、どこが多くクリックされているのかなど、ユーザーの動きを把握することが可能です。意図したとおりにユーザーが動いていない場合は、LPO(Landing Page Optimizationの略でランディングページ最適化の意味)を行い、コンバージョン増につなげていきましょう。
まとめ
ランディングページはコンバージョン獲得に特化したページです。そのため、ランディングページを作成すれば、注文や資料請求を増やすことができます。しかし、WordPressでランディングページを作るのは難しい、大変と考えている人も多いでしょう。この記事で紹介したプラグインを使用すれば、完成度の高いランディングページを簡単に作ることができます。プラグインなので、テーマを改変する必要もなく、CSSなどのスキルがなくても問題ありません。
プラグインを活用してランディングページを作成し、コンバージョン獲得につなげていきましょう。
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