WordPressを使ってサイトを作ることには、「サイト構築が簡単にできる」「カスタマイズするための情報が多い」「プラグインを使って簡単に機能拡張ができる」など、たくさんのメリットがあります。テーマの数が多いのもWordPressの魅力ですが、あまりにも数が多すぎて、どれを選んだらよいか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。この記事では、世界で人気の高いテーマや無料で使えるテーマ、テーマを選ぶ際の注意点などについて紹介します。
目次
テーマって何のこと?
WordPressでは、専用のデザインテンプレートを「テーマ」と呼びます。テーマにはデザインだけでなく、サイトの構成やメニューなど表示する項目などについても設定されています。このテーマを利用すれば、サイトのデザインを自分の好みのものに設定することが可能です。WordPressには膨大な数のテーマがあり、世界中のデザイナーやデベロッパーが無料で公開しているものや、有料で販売されているテーマもあります。
有料のテーマには高機能なものも多く、SEO対策の機能が搭載されていたり、SNSのシェアボタンが簡単に設置できたりするテーマもあります。また、「レストラン向け」「美容室向け」のように特定の業種に絞り込んだものや「和風」「クール」のようにデザインのテイストにこだわったものがあるのも有料テーマの特徴です。テーマは、いつでも自由に変更することができますが、記事数が増えてから変更するとメニューやウィジェットの再設定が必要になる場合もあります。そのため、慎重に検討して、最初から最適なものを選ぶのがよいでしょう。
テーマを選ぶ際の注意点
WordPressのテーマは種類が多すぎて、どれを選んだらよいのか迷ってしまいます。特に初心者は次の点に注意して選ぶのがよいでしょう。まず、ダウンロード数が多く人気の高いテーマを選ぶのがポイントです。無料で配布されているWordPressテーマのなかには、セキュリティに問題があるものもありますが、人気の高いテーマであれば安心して使用することができます。人気の高いテーマはユーザー数が多いので、使い方やカスタマイズ方法などの情報が豊富なことも大きな魅力です。
使い方がわからなかったり、困った問題が発生したりした場合でも、ネット検索すれば問題解決のために必要な情報がみつかりやすいでしょう。導入したいテーマが決まったら、ネット検索してそのテーマに関する情報がどれだけあるのかをチェックするのもおすすめの方法です。テーマを選ぶ際には、どんなレイアウトにするかをある程度決めておくことも大切です。WordPressのテーマには、1カラム、2カラム、3カラムのものがあります。ポータルサイト的に記事以外にも見せたい情報がたくさんある場合には、2カラム、3カラムのテーマがおすすめです。
記事のみに集中して見てほしい場合は、1カラムのテーマを選ぶのがよいでしょう。後でカラム数の異なるテーマに変更すると、切り替え作業が面倒になりますので、慎重に選ぶことが重要です。また、掲載したいコンテンツに合ったテーマを選ぶこともポイントです。テーマのなかには、ビジュアルベースで写真をメインコンテンツにするのに向いているもの、マガジンスタイルでテキストをメインコンテンツにするのに最適なものなどがあります。WordPressでどんな情報を発信するのかを明確にしたうえで、それに合ったテーマを選びましょう。
無料と有料のどちらを選ぶべき?
WordPressのテーマには無料で公開されているものと有料で販売されているものがあります。無料のテーマがあるのに、なぜ有料のテーマを選ぶ理由があるのかと、疑問を持つ人もいるでしょう。まず、有料テーマを利用するメリットとして高いデザイン性が挙げられます。テーマをインストールするだけで、プロ仕様の素晴らしいデザインのサイトができあがります。カスタマイズが必要な場合でも、テーマの提供元がカスタマイズ方法について詳しく紹介している場合があります。何の情報もなくカスタマイズするのには大変な手間がかかりますが、有料テーマであれば少ない労力でカスタマイズすることが可能です。
スマホユーザーが増えているなか、サイトのスマホ対応は欠かすことができません。Googleのモバイルフレンドリーに対応していないと、検索順位に影響するともいわれています。有料テーマのなかにはレスポンシブデザインのものも多く、スマホやタブレットでアクセスした場合でもそのデバイスに最適化して表示します。高機能なテーマが多いのも有料テーマの特徴です。SEO機能やSNSとの連携機能が搭載されていたり、プラグインやウィジェットなどの機能が最初から搭載されていたりするテーマもあります。
また、ランディングページを簡単に作成できる機能やABテストができる機能など、販売促進に効果的な機能を持ったテーマも販売されています。ただし、無料テーマだからといってデザイン性や機能が一概に劣っているとはいえません。「これで無料でいいの?」と思うほど、優れたデザインや機能を持ちながら無料で公開されているテーマもたくさんあります。無料であっても人気が高くユーザー数の多いテーマであれば、カスタマイズするための情報も豊富です。自分が求めているデザインや機能を踏まえて、最適なテーマを選ぶようにしましょう。
世界でよく使われているテーマ
WordPressは世界一のシェアを誇るCMSです。世界中にユーザーがいるため、多くのテーマが英語を標準言語として作成されています。そのため、人気が高く優れたテーマであっても日本語に対応していないものもたくさんあります。「OceanWP」は20万件以上ダウンロードされている人気の高いテーマです。拡張性が高いのが特徴で、企業サイトやECショップ、ブログなど、さまざまな目的に使用することができます。SEO機能があり、スマホやタブレット表示にも対応しています。
「Sydney」も20万件以上ダウンロードされている人気のテーマです。フロントページを作成するための構成ブロックがあるのが特徴で、簡単に魅力的なトップページを作成できます。「Astra」は10万件以上ダウンロードされているテーマです。フロントエンドで50kb未満と軽量なため、表示速度が早いのが特徴です。SEOを念頭に構築されており、高いSEO効果も期待できます。これらのテーマはデザイン性や拡張性に優れ、高機能ですが、残念なことに日本語には対応していません。このようなテーマは世界中にたくさん存在します。どうしてもインストールしたいテーマがあったら、翻訳サイトや翻訳アプリなどを活用して挑戦してみるのもよいでしょう。
おすすめの日本語テーマ
人気の高い海外のテーマも魅力的ですが、やはり日本語に対応したテーマがおすすめです。操作に迷うことがないのはもちろんですが、日本のビジネス環境に合わせて作られているので、安心して使用することができます。「Emanon Free」は、無用で利用できるテーマです。Web集客に特化したテーマ「Emanon Pro」の機能を制限して、無料で公開されています。WordPressでサイトを作成するのには、売り上げを上げたい、見込み客を獲得したいなどの目的があるでしょう。しかし、この目的を達成するためのサイトを構築するのは簡単なことではありません。Emanon Freeであれば、記事文末にコンタクトリストを作成できるCTA機能が搭載されており、Webサイトに訪問した人にアクションを促すことができます。また、プラグインなしでSNSのシェアボタンやフォローボタンが設置できるなど、Web集客に効果的な機能が組み込まれています。
「STINGER」は、無料で使えるアフィリエイトブログ向けのテーマで、アフィリエイターに人気の高いーマ「WING」の無料版です。成果につながるアフィリエイトブログを作成するためには、通常のビジネスサイト用のテーマとは違った機能が求められます。何よりも大切なのは、魅力的な記事を多く書いて、より多くのアクセスを集めることです。STINGERには、記事作成を効率化する機能、SEOやアクセスアップに効果的な機能が搭載されています。カスタマイズ性も高いので、オリジナリティにあふれたアフィリエイトブログを作ることができます。
「クラウドテンプレート」は、無料で使用できる日本語のテーマを配布しているサイトです。商用利用であっても無料で使用でき、テーマ内の写真やイラストもそのまま使うことができます。パソコン、スマホ、タブレットなどアクセスするデバイスに合わせて表示を最適化するレシポンシブデザインであることも大きな魅力です。無料でありながら、高いデザイン性と機能性を備えているので、うまく活用することで、コストを抑えながら効果的なサイト構築が可能になります。
日本語対応のテーマの特徴
日本語対応のテーマには、海外テーマにはない特徴があります。海外テーマは英語ベースで作られていますので、特に初心者の場合には操作方法を理解するだけでも大変です。しかし、日本語対応のテーマであれば管理画面に表示されている内容を見ただけで、どこを操作すればよいのかを直感的に理解できるでしょう。そのため、日本語対応のテーマは初心者でも扱いやすいといえます。当然ですが、英語ベースで作られた海外テーマは、アルファベットを表示する前提でデザインされています。そのため、漢字やひらがなを表示させると、違和感のあるデザインになってしまうこともあるのです。
デモページのデザインが気に入って海外テーマをインストールしたのに、サイトができあがったらイメージしていたものと違うということになりかねません。その点、日本語対応のテーマであれば日本語を表示することを想定してデザインされているので、デザインのバランスが崩れることもなく、イメージどおりのサイトを作成できます。また、カスタマイズしやすいのも日本語対応テーマの特徴です。テーマをカスタマイズする際には、CSSやPHPファイルを見て、どこに何が書いてあるのかを理解しなければなりません。
英語ベースのテーマであれば、これを理解するだけでも大変な手間と時間が必要になるでしょう。その点、日本語対応のテーマであれば、直感的に理解することができます。多くの日本語対応テーマは、ファイル内に「レイアウト」「ヘッダー」「フォーム」のように、この部分は何について書かれてあるのかを説明するコメントが記載されています。これを見ると、何についての記述なのかがすぐにわかるので、頭を悩ませずにカスタマイズすることが可能です。
日本語対応のテーマを使用することがおすすめな人
日本語対応のテーマがおすすめな人としては、まずWordPress初心者が挙げられます。WordPressで作成するサイトは、投稿ページや固定ページなど、WordPressならではの構成になっています。WordPressを使いこなすためには、このような構成やルールを把握しなければなりません。もし、英語ベースのテーマであれば、これを理解するだけでも大変な労力が必要になります。日本語対応のテーマには、トラブルシューティングなど日本語で書かれた情報が豊富にあります。これも初心者に日本語対応のテーマをおすすめする理由です。
もし、自分では解決するのが難しい問題が発生した場合でも、ネット検索すれば解決につながるヒントを見つけることができるでしょう。また、日本語対応のテーマがおすすめな人としては、長い文章を書きたい人も挙げられます。日本語対応のテーマは、漢字やひらがななどで書かれた文章を表示するのに最適に設定されています。アルファベットを表示するのを前提とした海外テーマとは、行間や文字間も違っているのです。英語ベースのテーマに日本語を入力すると、美しく見やすい文章にはなりません。ライターや小説家など長い文章を書きたい人、ブログで記事をたくさん書きたい人には、日本語対応のテーマがおすすめです。
まとめ
WordPressのテーマを選ぶ際には、自分が求める操作性やカスタマイズ性、デザイン、機能などを踏まえて慎重に選ぶことが大切です。テーマは後で、別なものに変更することもできますが、再設定が必要になるなど手間も時間も必要になります。海外テーマと日本語対応テーマ、有料テーマと無料テーマ、それぞれのメリット・デメリットを比較検討して最適なものを選択しましょう。
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