WordPressは簡単にホームページを作成できるツールなので、初心者からサイト制作のプロまで多くの人に利用されています。WordPressをはじめるにあたって、最初に決めるポイントがWordPressのテーマ。テーマによってサイトの見た目が変わるだけではなく、機能も異なるので慎重に選択することが大切です。インパクトのあるものやデザインに凝ったものなど、WordPressにはさまざまなテーマがあります。この記事では、すっきり簡単にWordPressを使いたい人に向けて、シンプルなテーマを8種類紹介します。
目次
書くことに集中できる「Write」
華美な装飾は使わず、文章にフォーカスしたテーマが「Write」です。名前からも想像できるように、書くことに集中できるテーマです。そのため、ブログやコラム、日記などに適しています。レイアウトは1カラムで、インストール後にすぐ使いはじめることができます。通常、テーマをインストールすると、レイアウトなどさまざまな設定が可能です。しかし、凝りはじめると引き際が難しくなり、「一向に記事を書きはじめることができない」という人も多いのです。Writeであれば、細かな設定をする必要がないので、すぐに記事作りに取り掛かることができます。初心者でも簡単にサイト運営をはじめられるでしょう。
また、テーブルタグや見出し、引用などの利用が可能なので、こだわった記事を作りたい人にも向いています。フッターについては、4つのウィジェットエリアを好きなようにカスタマイズできるので、プロフィールなどの表示にも使えます。プロフィールは、通常トップページに配置することが多いのですが、あえてフッターエリアに必要最低限の情報を載せることでトップページをシンプルにすることが可能です。シンプルにみせることで、ユーザーの目をコンテンツに誘導することができるのです。
このように、Writeを利用すれば、シンプルながらもユーザーにとって見やすい記事を作成することができます。インパクトやデザイン性に重きを置くサイトが多いなか、Writeのようなシンプルさは反対に目を引くサイトになるでしょう。また、レスポンシブデザインなのでパソコンだけでなくスマートフォンからも見やすくなります。多言語化にも対応しているので、世界中の多くの人にサイトを閲覧してもらうことが可能です。
写真で魅せる「Portfolio」
文章をみせるWriteに対して、写真で魅せるのが「Portfolio」です。Portfolioは、写真をタイル状に並べ、まるでギャラリーのようにサイトを作ることができるテーマです。写真の余白もデザインの一部となっていて、洗練された印象を受けるでしょう。写真を並べたシンプルなテーマではありますが、マイクロインタラクションに対応したアニメーションが、ユーザーを飽きさせません。随所に散りばめられた仕掛けによって、楽しく閲覧することができます。SNSシェアボタンが標準で用意されていることも大きなメリットです。
Portfolioは、文章よりも写真をメインにしたい人に向いているテーマです。写真を貼って、ブログとして使うこともできます。毎日の記録として、美しい写真を載せるのもブログの形です。そして、トップページに余分な文字が表示されないので、すっきりした印象をユーザーに与えられます。画像にカーソルをあわせると、タイトルや詳細情報が表示されるので、商品説明などにも使用することが可能。トップページは、サイトの第一印象を決める外観のようなものです。シンプルなトップページにすることで、サイトのコンテンツもすっきりして見やすいというイメージを与えることができます。また、厳選された情報のみを発信することで、ユーザーにとって価値ある情報に辿りつきやすくなるでしょう。
存在感あるテーマ「Newspaper X」
アイキャッチがひときわ大きく、シンプルながらも大きな存在感を放つテーマ、それが「Newspaper X」です。Newspaper Xは、名前からも分かるように、ニュースサイトなどの作成に向いているテーマです。「最新ニュース」「イベント」「編集後記」など、カテゴリーを分けて表示させることができます。ニュースサイトは、毎日膨大な情報をユーザーにいち早く伝えることが重要です。記事の数も必然的に多くなるので、最新ニュースを分類整理するカテゴリー分けは、必要不可欠になります。また、あらかじめ広告スペースも挿入されているので、サイトを収益化したいという人にも、Newspaper Xが適しているといえるでしょう。
さらに、無料であるにも関わらず、さまざまな機能が備わっているので、このWordPressテーマをインストールするだけでサイト運営をはじめることができます。「ニュースサイトでアフィリエイトをしたい」「サイト制作の知識はないけど、ニュースサイトをはじめてみたい」という人に向いているテーマといえるでしょう。
シンプルの極み「Monochrome」
「Monochrome」は、色を可能な限り抑え、シンプルを追求したテーマです。シンプルでありながらも特徴的なレイアウトで、目を引きます。Monochromeは有料テーマである分、機能性に優れたカスタマイズ画面を使うことが可能です。自由に機能やウィジェットなどを削除することができるので、不要な機能を無くして使いやすいように設定するのも簡単です。さらに、Monochromeはレスポンシブデザインを搭載したテーマなので、同じコンテンツを投稿してもPCやスマートフォン両方のデバイスに最適化した広告を表示することができます。
自動的にそれぞれのデバイスに適した広告を表示させられるので、PC用とスマートフォン用のコンテンツを別々に作り、広告を配置する手間がかかりません。工数を大幅に削減することができるのです。また、簡単におすすめ記事のリストを作ることができます。おすすめ記事を表示させると、ユーザーの回遊率のアップも見込めるでしょう。さらに、SEO対策として、meta titleやmeta descriptionを記事ごとに設定できる機能があります。Twitter、facebook、LineなどのSNSシェアボタンを設置できることも、SEO対策に有効です。これらの対策は、アクセスアップや訪問者の回遊率を上げることにつながるでしょう。
そして、各メニューのカラーレイアウトを変更することも可能です。シンプルですが、有料テーマならではのカスタマイズ性に富んでいます。Monochromeを使用すると、ユーザーにクールでモダンな印象を与えるサイトをつくることができるでしょう。
SEO対策も万全な「MAG」
シンプルなデザイン性の高さに加えて、SEO対策に定評のあるテーマが「MAG」です。MAGの特徴の1つが、ランディングページを作成できること。ランディングページとは、宣伝用のページを指します。サイト閲覧中、広告をクリックしたときに、商品の説明や宣伝が書かれたページに移動することがあるでしょう。このページがランディングページです。このランディングページがあるかどうかが、商品の売り上げに影響を及ぼすといわれています。MAGでは、簡単にワンカラムのランディングページを作ることができるので、商品を売り込みたいときに便利です。SEO対策も万全なので、ブロガーにも人気が高いテーマです。
MAGのデザインにおいては、ブログの回遊率を上げる配置や収益性を上げる配置など、レイアウト1つをとっても細部までこだわっています。ユーザーの離脱を防ぐために、コンテンツを見やすくする見出しや画像スライダーを簡単に挿入できる機能も充実しています。さらに、TwitterやFacebook、Google+、はてなブックマーク、などのSNSシェアボタンも設置可能です。レスポンシブデザインであることに加えて、スマートフォン専用のフッターバーがあります。電話やシェア、問い合わせなどのアイコンを表示させることができるのです。スマートフォンにこれらのボタンを設置することで、ユーザーも電話での問い合わせなどをしやすくなります。SEO対策となり得る多くの機能が用意されているので、ブログを運営したい人もアクセスアップを狙うことができます。
また、ブロガーに人気の高い理由の1つが、MAGの多機能性です。自由にレイアウトを変更できるのでオリジナリティあふれるサイトが簡単に作成できます。2カラムのデザインにおいても、カラーなどが設定された状態になっているので、デフォルトのままでも十分おしゃれなサイトを作ることが可能です。また、3カラムへのデザイン変更も簡単にできるので、複雑なコードを入力する必要もなく、初心者でもたった2回のクリックだけでレイアウトを変えられます。操作方法に関しても、手順通りに進めていけばWordPressでのサイト運営が初めての人でも簡単に設定が可能です。
ヘッダーメニューは、スクロール時に自動的に固定になります。また、サイドバーの項目の表示も見やすくまとまっています。デザイン性や機能性の高さ、使い勝手の良さがデフォルトで実現できることもMAGの大きな魅力です。
文字の見やすさを追求した「Graphy」
タイポグラフィーに力を入れた「Graphy」もシンプルで美しいテーマです。タイポグラフィーとは、文字の見やすさや美しさのことを指します。そのため、画像やデザインよりも文字を中心に載せていきたい人に向いています。Graphyは、色や装飾を可能な限りシンプルに抑えることで、文字の見やすさを際立たせているのです。Graphyの制作者は日本人です。そのため、日本語にも対応しているので、初心者でも安心して扱うことができるでしょう。レスポンシブデザインにも対応しているので、スマートフォンやタブレットそれぞれに最適化した画面表示ができます。
Graphyは多言語化にも対応しています。日本語と英語、ドイツ語に対応しているので、多くの人へと情報を発信することができるでしょう。ページテンプレートとして、通常ページ、全幅ページ、サイドバー無しページの3つが用意されています。サイトに合わせて柔軟なページ作成が可能です。カスタマイズ性が高く、色やロゴ、ヘッダー画像の変更ができます。また、サイドバーウィジェットを使えば2カラムにすることも可能です。こだわりたい部分を自由に変更することができるので、Graphyの世界観を崩すことなくユーザーの目を引くことができます。また、Graphy Proへのアップグレードで、カスタマイズの幅をさらに広げることも可能です。
Graphy Proでは、フォントやタイトル、フッター、カスタムCSSなどが自由に変更できます。さらに、メールサポートがあり、設定の仕方や操作方法について教えてもらうことが可能。操作に慣れていないうちは、相談しながら設定を進めていけるので安心です。Graphyは、カスタマイズしたい人のことを考え、可読性の高いコードで作られています。そのため、コードを記述してカスタマイズし、よりオリジナルティを追求したいという人にも満足度が高いテーマだといえるでしょう。初心者でもサイト制作のプロにも使いやすいテーマです。文字の見やすさに注力したGraphyは、ユーザーに文字で訴えかけたいと考えるWordPress運営者からの大きな支持を集めています。
女性らしいテーマ「Rachel」
「Rachel」はフェミニンな印象を与えるテーマです。シンプルながらも、女性らしく柔らかいデザインが、ほかのテーマと一線を画しています。パステル系のソフトなカラーを使い、繊細なフォントが華奢で女性らしいサイトを演出します。高級でおしゃれな雰囲気があるので、サロンのWebページやファッションサイトなどに向いているテーマです。色やロゴなどのカスタマイズが可能ですが、デフォルトの状態でもフェミニンでおしゃれなサイトを運営することができます。「あまり手を加えずにサロンページを作りたい」「女性をターゲットに美容サイトを運営したい」という人に、Rachelはおすすめのテーマです。
シンプルの中に楽しさがある「Huntt」
シンプルのなかにアートの世界観が存在するテーマ「Huntt」。Hunttは、画像や記事をスタイリッシュに配置することで、サイトをギャラリーのように演出しているテーマです。背景や色、フォントのカスタマイズが可能で、Webページの内容に応じて変更することができます。Hunttは、2カラムでおしゃれなWebページを作りたい人に向いているテーマです。使いやすく、簡単にページを作成することができるので、初心者からサイト制作のプロまで、幅広い人にフィットするテーマでしょう。
まとめ
シンプルなテーマであっても、そのコンセプトは多種多様です。文字にフォーカスを当てるのか、写真をメインに投稿するのかによっても選ぶテーマは変わってきます。また、ターゲットユーザーが女性か男性かによってもサイトのデザインを分ける必要があるでしょう。テーマは、どんなWebページを作るかによりますが、何よりも見やすいことが大切です。どんなに価値のある情報でも、ユーザーに伝わらなくては意味がありません。発信したい内容を、きちんとユーザーに届けるためにも、見た目も使い勝手もシンプルなテーマを選んでみましょう。
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