Webサイトにプロフィールが入っているとコンテンツやサイトの全体の印象が変わり、サイトの評価にも良い影響を与えます。WordPress には、プロフィールを設定する機能が複数あり、適切なものを選ぶことで簡単に魅力的なプロフィールを設置することが可能です。今回は、WordPressサイトでプロフィールをサイドバーや記事の下に設定する方法を紹介するとともに、ユーザーの評価を高めるために優先してプロフィールに入れておきたい項目などを解説します。
目次
プロフィールを入れるメリットは?
WEBサイトにプロフィールを入れるメリットは、ユーザーや見込み客に対する安心感の提供と信頼性の確保にあります。WEBサイトは訪問実店舗とは異なり、商品の購入やサービスの利用を行うときにお店の人の顔が見えません。相手の素性が曖昧な分、良い商品を提供してくれるのか、もしかして詐欺ではないのかと心配するユーザーは多くなります。決済時に個人情報やクレジットカードを登録するような場合はなおさらでしょう。プロフィールを入れることは、そのユーザーの不安を解消することにつながります。親近感を持ってもらうと同時に安心して買い物やサービスの利用をしてもらうことができるのです。
また、コラムやハウツー記事など意見や主張を伴うコンテンツの場合、誰がその記事を作成したのかという点は記事の信用度に関わる大きな問題です。たとえば、同じ経済予測に関する記事であっても、プロフィールがなく誰が書いたのかわからない記事と、大手証券会社に20年勤めている金融アナリストのプロフィールが掲載されている記事では、読者の納得感には大きな差が生まれるでしょう。プロフィールの掲載によって記事の質が担保されるということは、サイト全体の価値の向上にもつながります。サービスサイトにしろオウンドメディアにしろ、誰がそのコンテンツを制作したのかを明らかにすることは、ユーザビリティを高めると同時に企業側にとっても有益な効果をもたらすことになるのです。
プロフィールの画像の重要性
WEBサイトにプロフィールを作成する際は、画像を入れるのも重要なポイントです。画像があることでプロフィールに存在感が増しユーザーが見つけやすくなります。企業であれば会社名やブランド名、あるいはロゴや看板など文字以外の視覚的な情報を入れると、ユーザーにとってサイトのイメージがつかみやすくなるでしょう。また、顔写真を掲載するのも有効な手段です。素性を明示するという行為は責任感を表す指標の1つとなるので、WEBサイトの向こうにいる人の顔が見えることで親近感と信頼性を一気に高めることができます。
とはいえ、制作者や運営担当者の写真を採用することが必ずしも最適な画像選択だとは限りません。商品をイメージしやすい画像や会社のロゴの方が良い場合もあります。ユーザーの多くが特定の商品を求めてくる場合には、それらの商品群を取り扱っていることをわかりやすく提示した方が良いでしょう。また、会社やそのロゴの知名度が十分にある場合、個人の顔を出すよりもシンボルとなるロゴマークを前面に押し出した方が消費者は安心できるでしょう。
プロフィールに入れたい項目
プロフィールは行き当たりばったりで作成するべきではありません。雑然としたプロフィールページでは、ユーザーの信頼を得るどころか評価を下げることになりかねません。本格的な作成と設置に取り組む前には、プロフィールに入れるべき項目を決めておくことが大切です。個人の名前を入れるか会社名を入れるか、それともブランド名の方が良いかなどの検討をはじめとして、入れておいた方がよい項目は種々あります。これからプロフィールを作成する人の目安となるよう、企業のWEBサイトを作成する際に入れておいた方が良いプロフィール項目について説明します。
入れたい項目「保有資格」
プロフィールに優先的に入れたい項目の1つが保有している資格です。人は権威ある存在の言うことに説得力を感じるものです。「何を言うか」以上に「誰が言うか」という点が重要なケースは多々あります。したがって、たとえば商品を扱うサイトの場合、その商品やサービスに関連した資格は必ず入れたほうが良いでしょう。たとえば、不動産業者のWebサイトの場合は「宅地建物取引士」や「土地家屋調査士」、建築設計などの場合は「建築士」の資格や「インテリアコーディネーター」などの資格が入っていると「ちゃんと資格を持っている人がすすめている」とユーザーに安心してもらうことができ、売上のアップにつながります。
特に、資格や許可が必要な業種の場合は保有資格の項目が必須となるでしょう。ネット上でテキストだけであれば有資格者を騙ることは容易であるため、しっかりと資格を持つ業者であること明示する必要があります。法務手続きのサービスであれば「弁護士」や「行政書士」などの法律系資格が必要ですし、リサイクルショップや中古車販売業には古物商の営業許可が必要です。これらの保持をしっかりと明示しておくことが信頼感を獲得するためには大切で、特に資格の場合は一緒に個人の顔写真も掲載しておくと効果が増します。
入れたい項目「SNSのリンク」
積極的にプロフィールに入れておきたい項目として「SNSのリンク」もあります。SNSとWEBサイトを使い分けている企業は数多く、たとえば、WEBサイトで自社の商品を購入した人やコンテンツのファンになってくれた人にSNSのアカウントをフォローしてもらうことで、SNS上でさらなるプロモーションをかけることが可能です。フォロワーがリツイートなどで拡散してくれれば、コストのかからない宣伝にもなります。特にTwitterは情報が拡散するための機能が豊富なため、商品、サービスの周知や企業の知名度向上を図りたい場合は、登録は必須と言えるでしょう。万単位のフォロワーを持つインフルエンサーに取り上げられれば、爆発的な認知の拡大と売上の向上を見込むことができます。
WEBページとの連携などによって自身のアカウントのフォロワー数を増やしていけば、容易かつスピーディーに新製品やサービスの宣伝を実現することができるでしょう。WEBサイトの運営とともにSNSの運用も始めておくのは可能性を広げるためにも非常に有効な取り組みとなります。また、特に企業の場合はメールアドレスなど連絡先のリンクもプロフィールに貼っておくと良いでしょう。わかりやすい場所に問い合わせリンクを設置することでユーザビリティの向上につながりますし、企業側にとってはビジネスチャンスの拡大や顕在・潜在ニーズの吸い上げに大きな効果を発揮します。
プロフィールを作る際の注意点
プロフィールを作る際にはいくつか注意点があります。まず、企業のサイトの場合は「実在している会社であること」「安心できる会社であること」この2点をユーザーに提示できるものを作成するようにしましょう。WEB上では、たとえ存在しない会社でも容易にでっち上げることが可能です。そしてユーザーもそのことを知っているため、賢い人ほど商品やサービスを提供している会社に信頼が置けるか確認しようとします。
実在する会社であることを示すためには、できるだけ具体的な情報を盛り込むことが肝要です。住所や連絡先、代表者の名前や取引先などをプロフィールに組み込んでいきましょう。今の時代、住所さえ分かればインターネット上で検索して会社やその周囲の情報を得ることが簡単にできます。会社の存在確認をするために、まず記載の住所で検索して存在を確認をするという人も多いので、住所を入れておくことはとても大切なのです。会社がテナントビルの中にあるため地図上では実在するかどうか確認できないという場合は、企業名の入った表札を撮影して画像で添付するのも実在性を示す有効な手立てとなるでしょう。
オウンドメディアなど企業が運営するWEBサイトの場合、企業ではなくコンテンツ作成など運営担当者のプロフィールを作成する場合があります。その場合は、好印象を与えようと長すぎる挨拶文を掲載しないよう注意しましょう。だらだらと長く書いてしまうと読む側が飽きてしまうことがあり、またサイトの見栄えも悪くなってしまいます。書くべきことがたくさんある場合は、別にページを作成してサイドバーのプロフィール欄に「詳しいプロフィールはこちら」などのリンクを貼付すると良いでしょう。これは企業情報をプロフィールに入れる際にも有効な手段です。
プロフィールをサイドバーに設定する
プロフィールをサイドバーに設定するには、WordPressのウィジェット編集機能を使うと比較的簡単です。まずWordPressの管理画面(ダッシュボード)を開き、「外観」から「ウィジェット」をクリックします。画面左に並んでいる「利用できるウィジェット」一覧の中から「テキスト」のウィジェットを選択すると、追加できる位置を選択できる項目が出てくるので、「サイドバーウィジェット」選択し「ウィジェットを追加」をクリックしてください。なお、使用しているテーマによっては、「ブログサイドバー」や単純に「サイドバー」など表記が異なる場合があります。
ここまでの作業でサイドバーウィジェットにテキストを入力する準備が整いましたので、あとは必要な項目を入力していけばプロフィールを作成することができます。「タイトル」に「プロフィール」や「運営会社」などと表示させたい文字列を入力し、「内容」には名前や挨拶文などプロフィールを入れていきましょう。作成エディタは投稿記事や固定ページを作成する際と同じ形式のものを使用できるので、記事やコンテンツを作成するのと同じ要領で作業を進めることができます。画像の挿入の仕方も同様です。必要な項目をすべて入力したら「自動的に段落追加する」にチェックをし、保存をクリックして作業は完了となり、問題なければ編集した内容がサイドバーに表示されています。
プロフィールを記事の下に設定する
WordPressでプロフィールを設定する場所として、「この記事を書いた人」という欄を作成してコンテンツの下のスペースに設置するケースもよくみられます。その記事を誰が書いたのかを明らかにすることで、よりコンテンツの信頼性を担保することが可能です。その意味では、オウンドメディアなどコンテンツマーケティング目的のWEBサイトでは、サイドバーにプロフィールを設置するよりも効果的だと言えるでしょう。記事ごとにライターが異なる場合はなおさらです。各ジャンルで詳しい、あるいは記事の質に定評のあるライターのプロフィールを掲載するとサイト全体の価値が高まります。
記事の下にプロフィールを設置するには、管理画面(ダッシュボード)の「ユーザー」から「あなたのプロフィール」と進み、まず名前を入力します。スクロールしていくと、肩書き、SNS情報、画像などの項目が出てくるので、プロフィールに必要な箇所を埋めていきましょう。最後にプロフィールの更新をクリックすると内容が保存され、記事の下に「この記事を書いた人」としてプロフィールが表示されるようになります。なお、複数のプロフィールを作成する場合はログインユーザーを複数作成してください。そのユーザーでログインして記事を作成することで、自動的に該当するプロフィールが記事の下に表示されるようになります。
もっと簡単に設定する方法は?
WordPressの記事の下にプロフィールを設定する簡単かつ自由度の高い方法として、プラグインの活用があります。たとえば「Simple Author Box」というプラグインを使うと、文字フォントの種類や色、大きさの変更のほか、写真の形を四角や丸などに変えることも可能です。また、「Simple Author Box」の上位版である「Fancier Author Box」では、少々複雑になるものの、さらに詳細な設定が可能となるため、より見栄えのするプロフィール欄を作成することが可能です。この2つ以外にもプロフィールをカスタマイズするためのプラグインが公開されており、大抵の場合WordPressのプラグイン管理画面からインストールするだけで簡単に始めることができます。WordPress備え付けの機能だけでは満足できない、あるいは上手く編集できないという人は、自身に最適なプラグインを探してみると良いでしょう。
まとめ
WEBサイトのプロフィールが充実すると、訪問するユーザーの安心感と信頼度が高まります。WEBサイトの信頼度が上がれば、見込み客が商品を購入したりサービスを利用したりする際のハードルが下がるため、ひいては企業の業績向上にもつながっていくでしょう。企業の運営するサイトは目的を持って行うものですから、その目的の達成のためにできることは積極的に取り組んでいくべきです。この記事を参考に、サイドバーや記事の下に自社に合ったプロフィールを作成・カスタマイズして入れてみてください。
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